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 | アンナ・カレーニナ 中 トルストイ |
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内容紹介
愛情も人間性も理解せず、世間体を重んじる冷徹な夫カレーニンの黙認的態度に苦しむアンナは、虚偽と欺瞞にこりかたまった社交界を捨て、ひとり息子セ...▽愛情も人間性も理解せず、世間体を重んじる冷徹な夫カレーニンの黙認的態度に苦しむアンナは、虚偽と欺瞞にこりかたまった社交界を捨て、ひとり息子セリョージャへの愛にさいなまれながらも、ヴロンスキーとの破滅的な恋に身を投じる。一方、ヴロンスキーがアンナを愛していることを知った失意のキチイは、理想主義的地主貴族リョーヴィンの妻となり、祝福された生活をおくる。
名言抜粋
自分の愛しているひとりの女房を...
そりゃ、破滅したくないと思って...
なんじを憎むものを愛せよ、なら...
結婚で何より大切なのは愛情であ...
非難したり、責めたり、憎んだり...
作品について
『アンナ・カレーニナ』は、帝政ロシアの作家レフ・トルストイの長編小説。1873年から執筆を開始し、1875年から雑誌『ロシア報知』に連載した。1877年に単行本初...▽作品について
『アンナ・カレーニナ』は、帝政ロシアの作家レフ・トルストイの長編小説。
1873年から執筆を開始し、1875年から雑誌『ロシア報知』に連載した。
1877年に単行本初版が刊行された。『戦争と平和』と並ぶ作者の代表作であり、現代に至るまで極めて高い評価を受けている。手法
トルストイは、リアリズムの巨匠の一人と評され、本作品においても鋭敏な感性で登場人物の肉体や行動、および環境を描くことで、その人物の心理を表現するという作者一流のリアリズムの手法が駆使されている。
その的確な描写力に加え、心理に対する深い洞察、厳密なことばの選択などが、数多くの登場人物の個性を鮮やかに描き分ける。
また、修辞学を排し語義そのものを明らかにする直截的な文体が用いられている。主題
※物語の核心に触れています。
不倫という神の掟をやぶる行為に走ったアンナは不幸な結末を迎えざるをえない。
しかし、自身の気持ちに誠実に生きたアンナを同じ罪人である人間が裁くことはできない。
虚飾に満ちた都会の貴族社会で死に追いやられたアンナと、農村で実直に生きて信仰に目覚め、幸せをつかんだリョーヴィンとが対比され、人の生きるべき道が示されている。評価
雑誌に発表した当初から賞賛の声に包まれた。ドストエフスキーは「芸術上の完璧であって、現代、ヨーロッパの文学中、なに一つこれに比肩することのできないような作品である」、トーマス・マンは「このような見事な小説、少しの無駄もなく一気に読ませる書物、全体の構造も細部の仕上げも一点非の打ちどころのない作品」と評し、レーニンは、本がすり切れるまで読んだと言われている。
桑原武夫は「この間お目にかかった志賀直哉さんも、近代小説の教科書といっていい、ともらされております」と発言している。
2002年にはノルウェー・ブック・クラブが選定した「世界文学最高の100冊」に選ばれ、2007年刊行の『トップテン 作家が選ぶ愛読書』“The Top Ten: Writers Pick Their Favorite Books”においては、現代英米作家125人の投票により、世界文学ベストテンの首位を占めた。
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