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 | 嵐が丘 エミリー・ブロンテ |
Content
内容紹介
寒風吹きすさぶヨークシャーにそびえる〈嵐が丘〉の屋敷。その主人に拾われたヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンに焦がれながら、若主人の虐待を耐え...▽寒風吹きすさぶヨークシャーにそびえる〈嵐が丘〉の屋敷。その主人に拾われたヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンに焦がれながら、若主人の虐待を耐え忍んできた。そんな彼にもたらされたキャサリンの結婚話。絶望に打ちひしがれて屋敷を去ったヒースクリフは、やがて莫大な富を得、復讐に燃えて戻ってきた……。一世紀半にわたって世界の女性を虜にした恋愛小説の“新世紀決定版”。
冒頭・書き出し
一八〇一年ーーいましがた、大家に挨拶をして戻ったところだ。今後めんどうな近所づきあいがあるとすれば、このお方ぐらいだろう。さても、うるわしの郷では...▽冒頭・書き出し
一八〇一年ーーいましがた、大家に挨拶をして戻ったところだ。今後めんどうな近所づきあいがあるとすれば、このお方ぐらいだろう。さても、うるわしの郷ではないか! イングランド広しといえど、世の喧噪からこうもみごとに離れた住処を選べようとは思えない。人間嫌いには、まさにうってつけの楽園ーーしかも、ヒースクリフ氏とわたしは、この荒涼たる世界を分かち合うにぴったりの組み合わせときている。
名言抜粋
風見鶏が気まぐれというなら、な...
悪い人たちを罰するのは、神様の...
嬢様は、エドガー様がハンサムで...
ところが、その幸せも終わりを告...
本分をまっとうする人間は終には...
作品について
『嵐が丘』は、エミリー・ブロンテの唯一の長編小説。「世界の三大悲劇」や「世界の十大小説のひとつ」などと評されている。物語は「アーンショウ家」と「リントン家」の2つ...▽作品について
『嵐が丘』は、エミリー・ブロンテの唯一の長編小説。
「世界の三大悲劇」や「世界の十大小説のひとつ」などと評されている。
物語は「アーンショウ家」と「リントン家」の2つの家で三代に渡って繰り広げられ、特に「ヒースクリフ」と「キャサリン」との間の愛憎、悲恋、復讐が主要に描かれる。物語展開の荒々しさや非道徳的な内容もさることながら、表現上の複雑な構成は、この作品の発表当時の不評の主因であり、後に高く評価されることになる大きな特徴である。物語の語り部が次々に変わる上に「又聞き」の形で描写されたり、時系列が入り乱れて後日談や回想が入れ子状になっており(そのために『嵐が丘』の出来事を年代順に並べ直した書も出版されている)、しかも主要な語り手がしばしば「嘘(語り手自身の誤解や正しくない情報)」を述べる。こうした手法は後世には巧みな「戦略」と評価されたが、発表当時は「物語史上最悪の構成」とまで貶める評論家もいた。
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