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 | ヘンリ・ライクロフトの私記 |
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内容紹介
南イングランドの片田舎に隠栖して独り古典と田園の世界に心豊かに生きる一人物の自伝に仮託して書かれたギッシング最晩年の作。繊美この上ない自然描...▽南イングランドの片田舎に隠栖して独り古典と田園の世界に心豊かに生きる一人物の自伝に仮託して書かれたギッシング最晩年の作。繊美この上ない自然描写は英国人ならざる我々をも魅してやまぬが、何よりも我々の心をうつのはこの作のすみずみにまで行きわたる、自分というものに対する強靭な誠実さである。
冒頭・書き出し
このところ一週間以上も私はペンを放りっぱなしにしていた。まる七日間というもの、私はなにも、それこそ手紙一本書かなかったのだ。一、二回病気にやられた...▽冒頭・書き出し
このところ一週間以上も私はペンを放りっぱなしにしていた。まる七日間というもの、私はなにも、それこそ手紙一本書かなかったのだ。一、二回病気にやられたときはともかく、それ以外にはこんなことは自分の生涯では今までにまだ一度もなかったことである。生涯では、といったが、まさしくそれは汗水垂らして必死に生きてゆかなければならなかった生涯であった。人生というものはのびのびと生きんがために生きてこそ人生といえるものであろうが、自分の今までの生涯はそんなものではなく、絶えざる心配にこづきまわされ通してきた生活であった。
名言抜粋
人生というものはのびのびと生き...
本来ならば、金を稼ぐということ...
五十年余の生活が私に教えてくれ...
日ましに世間は騒々しくなってゆ...
人々は、お金では貴いものは買え...
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