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 | 灯台へ ヴァージニア・ウルフ |
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内容紹介
スコットランドの孤島の別荘。哲学者ラムジー氏の妻と末息子は、闇夜に神秘的に明滅する灯台への旅を夢に描き、若い女性画家はそんな母子の姿をキャン...▽スコットランドの孤島の別荘。哲学者ラムジー氏の妻と末息子は、闇夜に神秘的に明滅する灯台への旅を夢に描き、若い女性画家はそんな母子の姿をキャンバスに捉えようとするのだが―第一次大戦を背景に、微妙な意識の交錯と澄明なリリシズムを湛えた文体によって繊細に織り上げられた、去りゆく時代への清冽なレクイエム。
冒頭・書き出し
「そう、もちろんよ、もし明日が晴れだったらばね」とラムジー夫人は言って、つけ足した。「でも、ヒバリさんと同じくらい早起きしなきゃだめよ」
息...▽冒頭・書き出し
「そう、もちろんよ、もし明日が晴れだったらばね」とラムジー夫人は言って、つけ足した。「でも、ヒバリさんと同じくらい早起きしなきゃだめよ」
息子にとっては、たったこれだけの言葉でも途方もない喜びの因になった。まるでもうピクニックは行くことに決まり、何年もの間と思えるほど首を長くして待ちつづけた素晴らしい体験が、一晩の闇と一日の航海さえくぐり抜ければ、すぐ手の届くところに見えてきたかのようだった。
名言抜粋
文明の進歩は、いわゆる偉人たち...
結婚しない女性は、人生最良のも...
この「人生」と呼ばれるものは、...
解決したくても解決しようのない...
世の中には理性も秩序も正義もな...
作品について
『灯台へ』は、1927年にヴァージニア・ウルフによる長編小説である。この作品は、ラムゼー一家と、彼らが1910年から1920年までの間訪問した、スコットランドにあ...▽作品について
『灯台へ』は、1927年にヴァージニア・ウルフによる長編小説である。
この作品は、ラムゼー一家と、彼らが1910年から1920年までの間訪問した、スコットランドにあるスカイ島での出来事を中心に展開される。
マルセル・プルーストやジェームズ・ジョイスらのように現代小説作家の伝統を継承、発展しており、『灯台へ』の物語の筋は、その哲学的内観に比べあまり重要ではない。
意識の流れの文学的技法を代表する例として引用される。
この小説は短い対話部分を持つが、ほとんどアクションがない。
すなわち、ほとんどが思考と考察によって占められている。子ども時代の感情を呼び起こし、大人の人間関係を露わにする小説である。
この本の沢山ある比喩やテーマは、消失、主観性、そして感性に関する問題である。
1998年、ランダムハウス・モダンライブラリーは『灯台へ』を、20世紀最高の小説ベスト100のリストの15番目に登録した。
2005年には、雑誌タイムにおいて、1923年から今に至るまでの、英語小説ベスト100に選出されている。
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