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 | デカメロン 上 ボッカッチョ |
Content
内容紹介
ペストが猖獗を極めた十四世紀フィレンツェ。恐怖が蔓延する市中から郊外に逃れた若い男女十人が、面白おかしい話で迫りくる死の影を追い払おうと、十...▽ペストが猖獗を極めた十四世紀フィレンツェ。恐怖が蔓延する市中から郊外に逃れた若い男女十人が、面白おかしい話で迫りくる死の影を追い払おうと、十日のあいだ代わるがわる語りあう百の物語。人生の諸相、男女の悲喜劇をあざやかに描いた物語文学の最高傑作が、典雅かつ軽やかな名訳で躍動する。不滅の大古典、全訳決定版。
冒頭・書き出し
嘆き苦しむ人に同情を寄せるのは人の人たる所以でございます。この思いやりは誰にも見られることですが、辛い目に遭い、他人から慰められたことのある人にお...▽冒頭・書き出し
嘆き苦しむ人に同情を寄せるのは人の人たる所以でございます。この思いやりは誰にも見られることですが、辛い目に遭い、他人から慰められたことのある人においては、他人をいつくしむの情は一層顕著であってしかるべきではないでしょうか。
名言抜粋
報恩ほど人間の美徳の中で称讃に...
喜びの果てに苦悩があるように、...
この地上のものは万事はかなく、...
世の初めよりこの方、人間は運命...
わたくしたちが愚かにも自分のも...
作品について
『デカメロン』は、ジョヴァンニ・ボッカッチョによる物語集。ダンテの『神曲』に対して、『人曲』とも呼ばれる。また、デカメロンはギリシャ語の「10日」に由来し、『十日...▽作品について
『デカメロン』は、ジョヴァンニ・ボッカッチョによる物語集。
ダンテの『神曲』に対して、『人曲』とも呼ばれる。
また、デカメロンはギリシャ語の「10日」に由来し、『十日物語』とも和訳される。
1348年から1353年にかけて製作された。
サブタイトルは「ガレオット公爵」で、アーサー王物語においてランスロットの不倫の恋を仲立ちしたキャラクターの名前から取られている。
1348年に大流行したペストから逃れるためフィレンツェ郊外に引きこもった男3人、女7人の10人が退屈しのぎの話をするという趣向で、10人が10話ずつ語り、全100話からなる。
内容はユーモアと艶笑に満ちた恋愛話や失敗談などで、それぞれ『千一夜物語』や『七賢者の書』から影響を受けている。
チョーサーの『カンタベリー物語』やマルグリット・ド・ナヴァルの『エプタメロン』(七日物語)などに影響を与えた。
エーリヒ・アウエルバッハは、『デカメロン』の文体が、イタリア散文芸術の始まりだとする。
また、古典古代以来初めて、現在の事件を描いた文体が教養のある階級を楽しませるようになったとも指摘した。物語の構成
それぞれ10人の登場人物が順番に10日間のうちに1日ごとに王や女王役として任命される。
この任命はその日の物語のテーマの選択にも影響して、2日間を除くすべての日にテーマが割り当てられている。
10人の中で毎回10番目に物語を話すディオーネオだけは機転の為に、自らの選んだ主題を話すことが許されている。
多くの評論家がディオーネオはボッカチオ自身を表現したのではないかと主張している。
それぞれの日には物語に加え、他の日常の活動を描写することによって物語のフレームを続けるための短い紹介と結論が入っている。
一日の合間にはたびたびイタリア語の民謡が挿入されている。10日間の話のテーマ
日によって話のテーマが決められている。話者はそれに沿った話を披露していく。
第一日:自由テーマ
第二日:多くの苦難をへたのち成功や幸福を得た人の話
第三日:長い間熱望したもの、あるいは失ったものを手に入れた話
第四日:不幸な恋人たちの話
第五日:不幸のあとに幸福に巡り合う恋人たちの話
第六日:とっさのうまい返答で危機を回避した人の話
第七日:夫を騙した妻の話
第八日:男が女を、女が男を騙す話
第九日:自由テーマ
第十日:気高く寛大な行為についての話
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