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 | 李陵・山月記 中島敦 |
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内容紹介
人はいかなる時に、人を捨てて畜生に成り下がるのか。中国の古典に想を得て、人間の心の深奥を描き出した「山月記」。母国に忠誠を誓う李陵、孤独な文...▽人はいかなる時に、人を捨てて畜生に成り下がるのか。中国の古典に想を得て、人間の心の深奥を描き出した「山月記」。母国に忠誠を誓う李陵、孤独な文人・司馬遷、不屈の行動人・蘇武、三者三様の苦難と運命を描く「李陵」など、三十三歳の若さでなくなるまで、わずか二編の中編と十数編の短編しか残さなかった著者の、短かった生を凝縮させたような緊張感がみなぎる名作四編を収める。用語、時代背景などについての詳細な注解および年譜を付す。
冒頭・書き出し
隴西の李陵は博学才穎、天宝の末年、若くして名を虎榜に連ね、ついで江南尉に補せられたが、性、狷介、自ら恃むところ頗る厚く、賤吏に甘んずるを潔しとしな...▽冒頭・書き出し
隴西の李陵は博学才穎、天宝の末年、若くして名を虎榜に連ね、ついで江南尉に補せられたが、性、狷介、自ら恃むところ頗る厚く、賤吏に甘んずるを潔しとしなかった。
名言抜粋
理由も分らずに押付けられたもの...
天に躍り地に伏して嘆いても、誰...
人君にして諫臣が無ければ正を失...
策を必要とする弟子もあれば、手...
悪は一時栄えても結局はその酬を...
作品について
『山月記』は、中島敦の短編小説。1942年に発表された中島のデビュー作である。唐代、詩人となる望みに敗れて虎になってしまった男・李徴が、自分の数奇な運命を友人の袁...▽作品について
『山月記』は、中島敦の短編小説。1942年に発表された中島のデビュー作である。
唐代、詩人となる望みに敗れて虎になってしまった男・李徴が、自分の数奇な運命を友人の袁傪に語るという変身譚であり、清朝の説話集『唐人説薈』中の「人虎伝」(李景亮の作とされる)が素材になっている。
『山月記』の題名は、虎に変わった李徴が吟じる詩の一節「此夕渓山対明月」から取られている。
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