名著ランキング 22ページ目

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こうの史代
昭和三十年、灼熱の閃光が放たれた時から十年。ヒロシマを舞台に、一人の女性の小さな魂が大きく揺れた。最もか弱き者たちにとって、戦争とは何だったのか、原爆とは何だったのか…。著者渾身の問題作。第9回手塚治...
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塩野七生
帝政を構築した初代皇帝アウグストゥス。その後に続いた、ティベリウス、カリグラ、クラウディウス、ネロの四皇帝は、庶民からは痛罵を浴び、タキトゥスをはじめとする史家からも手厳しく批判された。しかし彼らの治...
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村上春樹
〈私〉の意識の核に思考回路を組み込んだ老博士と再会した〈私〉は、回路の秘密を聞いて愕然とする。私の知らない内に世界は始まり、知らない内に終わろうとしているのだ。残された時間はわずか。〈私〉の行く先は永...
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プレヴォ
将来を嘱望された良家の子弟デ・グリュは、街で出会った美少女マノンに心奪われ、駆け落ちを決意する。夫婦同然の新たな生活は愛に満ちていたが、マノンが他の男と通じていると知り…引き離されるたびに愛を確かめあ...
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ジャレド・ダイアモンド
現代西洋社会の特徴はインターネット、飛行機、携帯電話といった技術や、中央政府、司法、警察といった制度ばかりではない。肥満、座りっぱなしの働き方、豊かな食生活から生まれる疾病や、社会が豊かになったことに...
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ホメロス
(下)には第一三歌から第二四歌を収める。怪物たちとの戦いや冥界訪問など、オデュッセウス自身の語る奇怪な漂流冒険譚は終わりを告げて、物語はいよいよ、オデュッセウスの帰国、そして復讐というクライマックスへ...
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ギッシング
南イングランドの片田舎に隠栖して独り古典と田園の世界に心豊かに生きる一人物の自伝に仮託して書かれたギッシング最晩年の作。繊美この上ない自然描写は英国人ならざる我々をも魅してやまぬが、何よりも我々の心を...
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マーク・トウェイン
ハック・フィンにとって大切なもの―勇気、冒険、そして、自由。窮屈な生活から抜け出すために、ハックは黒人ジムを相棒に、ミシシッピ川を下る逃亡計画をはかる。途中で出会う人人は、人種も生活も考えもバラバラ。...
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マキアヴェッリ
中庸が最高の徳とされてきた中世イタリアで、上に立つ者の資質を根底から再考した、歴史を超える普遍的な論考。君主は善悪ではなく人間性をみて他人の行動を予測し、常に臨戦態勢であるべきと大胆に提言する。
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ドストエフスキー
ゾシマの言葉にしたがって、アリョーシャは父の家に出かける。父と長男ミーチャとの確執は、激しさを増していくようだ。イリューシャとの出会い、スネギリョフ大尉の家で目にしたものなど、アリョーシャの心はさまざ...