![]() | ビル・ゲイツ 実業家 | |||||
都市から離れた地域にもネットへの快適な接続環境を提供する衛星通信会社に、私は個人的に出資している。都市部ならケーブルを通すのが一番経済的だが、人口密度の低い田舎ではケーブルは経済的ではない。低軌道衛星を使えば、地球のどこからでもケーブルと同じような高速の接続が可能になる。マイクロソフトの事業はそうしたものを提供することではないし、ケーブル網や通信企業を買収する気もない。それは、我々の専門ではないからだ。だが、それを推進するための支援は惜しまないつもりだ。 | ||||||
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![]() | アーサー・C・クラーク 小説家 | |||||
コンピューターのおかげでわれわれは、われわれが望むところにならどこにでも住めるようになるだろう。ビジネスマンも会社の経営者も、地球上のどこにでも住めて、こうした機器を通じて仕事ができる。それはつまり、都市に縛られなくてもよくなるということだ。われわれは田舎でもどこでも好きな場所に暮らしながら、コンピューターだけでなく人間との完全な交流を維持し続けることができる。 | ||||||
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![]() | 塩野七生 作家 | |||||
失業とは、その人から生活の手段を奪うに留まらず、自尊心を保持する手段までも奪うことである。普通の人間は、何であれ働くことによって、自らの存在理由を感得していく。それゆえに、失業問題は福祉では解決できず、職を与えることのみが解決の道になる。この対策を誤ると、都市には人が必要以上に流れこむことになり、福祉政策の徹底・不徹底に関係なく、社会不安の温床と化す。 | ||||||
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![]() | リチャード・ブランソン 実業家 | |||||
ヨーロッパの国々は隣り合いながらも異なる顔を持っていて、都市ごとにそれぞれ特色があります。もちろんそこに住まう人々も違っています。そうした国々を旅することは非常に楽しい体験になるはずです。お金を持っていなくても経済的に余裕がなくても、人間的に豊かになることはとても大切なことで、旅は、その人の内面を豊かにしてくれるものなのです。 | ||||||
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![]() | アルベール・カミュ 小説家 | |||||
ペスト菌は決して死ぬことも消滅することもないものであり、数十年の間、家具や下着類のなかに眠りつつ生存することができ、部屋や穴倉やトランクやハンカチや反古のなかに、しんぼう強く待ち続けていて、そしておそらくはいつか、人間に不幸と教訓をもたらすために、ペストが再びその鼠どもを呼びさまし、どこかの幸福な都市に彼らを死なせに差し向ける日が来るであろうということを。 | ||||||
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![]() | 塩野七生 作家 | |||||
キリスト教会の特色の一つは、 分派活動が盛んなことである。 教理上の論争は、弾圧されている時代でも 衰えないほど盛んだった。 部外者からはなぜにそのようなことで争うのか わからないほど細かいことにまで及ぶ 教理上の論争は、記述する必要を 認めないのではぶくが、 論争も所詮は、同じ司教でもどの都市の司教が上位にくるのかということに総括できる。 それが主たる争点になるのは、 上位に立てば立つほど金の流れを 自分のほうに引き寄せることが 有利になるからであった。 この、一見ならば不純にしか見えない一事は、 キリスト教会の汚点ではない。 宗教は、純粋な信仰のみでは 組織としては成り立たない。 教会は、宗教を旗印にかかげていようと 組織であることでは変わりはない。 そして、組織として機能していくためには、 馬車でもあるかのように、 純粋な信仰と冷徹な組織力という 二つの車輪が不可欠であり、 そしてその両輪をまわすのに必要な油も、 欠くことは許されないのである。 台頭しつつあった古代末期のキリスト教会も、 古今東西不変のこの原理を 正直に映し出していたにすぎないのである。 | ||||||
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