集団 個人:処世 名言 5ページ

私は数年前に、今日の社会生活の危険な幾つかの現象は、一括して小児病という名で呼ぶのがよい、と考えたことがある。そのとき私は、現代人が、それもとくに何らかの組織のなかに登場する集団の一員としての現代人が、思春期あるいは少年期の生き方の型にしたがって行動するように見える一連の動きを眼にとめていたのである。

それらの大部分は、現代の精神的コミュニケーションの技術によって惹き起こされたり、または押し進められたりした習慣である。

これに属するものには、たとえば、たやすく満足は得られても、けっしてそれで飽和してしまうということのない、つまらぬ気晴らしを求めたがる欲望、粗野なセンセーションの追求、巨大な見せ物に対する喜び、などがある。

個人の立場の押しつけは避けなければならない。

個人は常に部族に圧倒されないように闘わなければならなかった。

個人とは、全人類の究極である。

個人の価値はその人の手本の価値に比例する。

個人的教訓というのは得ようと思って得られるものではない。それは不可思議な道筋を通ってかなり唐突に頭上から落ちてくるものなのだ。

個人は全体のために、全体は個人のために存在する。

個人は何ものかに達するためには、自己を諦めなければならないということを、だれも理解しない。