岩波文庫

アメリカの独立を「理」と「利」の両面から大胆かつ鋭く論じたトーマス・ペインの『コモン・センス』は、刊行されるや空前のベストセラーとなり、その半年後に発表...
トロヤ戦争の物語を絵本で読んだ少年シュリーマンは、美しい古都が必ず地下に埋もれていると信じその発掘を志す。長年にわたる猛烈な勉学と経済的苦闘をへて、つい...
おい地獄さえぐんだで―函館を出港する漁夫の方言に始まる「蟹工船」。小樽署壁に“日本共産党万歳!”と落書きで終わる「三・一五」。小林多喜二のこれら二作品は...
イタリア文学の三巨星の一人で、ルネサンス運動の首唱者であったペトラルカは、偉大な詩人であるとともに、つねに自己自身を問いつつ哲学するモラリストであった。...
古代に一大帝国を築き上げたローマはなぜ滅びたのか?今も強い関心をよぶこの問題に対し、共和制を放棄し帝制への移行が衰亡の原因であったと説く歴史論。ルイ14...
花ほころび、そよ風吹きそめる四月、サザークの旅籠で出合った二九人の巡礼たち。身分も職業もさまざまな彼らが、カンタベリーへの道中、順番に話をすることになっ...
五度結婚したバースの女房が明かす女心の本音。互いにけなし合う托鉢僧と召喚吏。学僧が語る貞女グリゼルダの受難。さらに貿易商人、近習、郷土、医者、免罪符売り...
修道僧による、一七人の悲劇。尼僧付の僧は雄鶏の寓話を、第二の尼僧は聖女セシリアの殉教譚を語る。そこに後から追いついた錬金術師とその徒弟。だが、徒弟にいか...
トロイア戦争の末期、物語はギリシア軍第一の勇将アキレウスと王アガメムノンの、火を吐くような舌戦に始まる。激情家で心優しいアキレウス、その親友パトロクロス...
第13歌から第24歌まで。勇将アキレウスを欠き苦戦するギリシア軍。アキレウスの武具を借りて一時はトロイア軍を敗走させたパトロクロスも敵将ヘクトルに討たれ...