![]() | 村上龍 小説家 | |||||
失恋に限らず、死別や、別居などでもそうなのですが、別れたときの哀しみ、喪失感というのは、確かに耐えがたいものがあります。ただし、その哀しみや喪失感は、私たちにとって必要なものだという精神医学者や心理学者の指摘もあります。それは、失った人のことを、心に刻みつけるために必要なのだそうです。刻みつけるというか、心の中に、その別れた人の居場所というか、自分にとってどんな人だったのかを再確認するために、悲しみや喪失感が必要だということです。私たちは、生まれたときから、出会いと別れを繰り返して生きていくわけです。別れた人を、自分の心のどの部分に、どのような形でイメージとしてとどめるのか、それを定めるために悲しみや喪失感があって、辛く悲しいけど、「必要なのだ」と思えば、少しは違うかも知れません。 | ||||||
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![]() | ヘンリー・フォード 実業家 | |||||
情熱さえもっていればなんでも可能だ。情熱とは天空へと上る希望を持たせる刺激だ。情熱とは目の輝きで、力強い足取りで、握りこぶしで、抑えられない意思の高まりで、アイデアを実行するためのエネルギーだ。情熱に満ちた人々は戦い、不屈の精神があり、長所を持つ。情熱は全ての進歩の最低条件だ。全ての業績には情熱があり、情熱がないものはアリバイでしかない。 | ||||||
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![]() | マルティン・ハイデッガー 哲学者 | |||||
ドイツ民族が自己自身に立ち還り、自らの偉大な指導者を見つけ出しているのである。この指導者のもとで、自己自身に至りついた民族は、自らの国家を作り出し、国家の中へ組み込まれた民族は、やがて国民国家に成長していき、この国民国家は、民族の運命を引き受ける。こうした民族は諸民族の真只中に立って精神的な負託を自らに課し、自らの歴史を作り上げて行く。 | ||||||
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![]() | オルテガ・イ・ガセット 哲学者 | |||||
(前世紀の学校は)強く生きるための道具をかれらに与えたけれども、偉大な歴史的使命に対する感覚は与えなかった。近代の諸手段についての誇りと力とを性急に植え付けたが、その精神は植え付けなかった。だから、かれらは精神と関わりあうことをいやがるのである。そうして新しい世代は、世界が過去の痕跡をもたぬ、伝統的で複雑な問題のない天国であるかのように思い込んで、この世界の支配権を握る気になったのである。 | ||||||
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![]() | 村上龍 小説家 | |||||
自分が知ったかぶりだとわかっているのは、本当の知ったかぶりではないと思います。本当の知ったかぶりの人は、自分が知ったかぶりだと気づいていない場合が多いです。自覚できているか、いないかは、とても大切です。たとえば、「嘘つき」でも同じです。本当の嘘つき、というか精神医学的な対応が必要な人は、自分が嘘つきであると気づいていない、または認めていない場合が多々あります。 | ||||||
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![]() | 村上龍 小説家 | |||||
挑戦というのは皆どっちかに傾いてやるんですよ。本当にチャレンジャブルなことというのはどっちの精神状態もある。「できない」というのと「いや、なんとかするだろう」という思いが同時にあるんです。自分にそう言いきかせなければならない時もあるんでしょうけれど、「絶対にできる」と言って挑戦する人なんていないんじゃないかな。 | ||||||
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![]() | 松下幸之助 実業家 | |||||
逆境、それはその人に与えられた尊い試練であり、この境涯にきたえられてきた人はまことに強靭である。古来、偉大なる人は、逆境にもまれながらも、不屈の精神で生き抜いた経験を数多く持っている。まことに逆境は尊い。だが、これを尊ぶあまりに、これにとらわれ、逆境でなければ人間が完成しないと思いこむことは、一種の偏見ではなかろうか。 | ||||||
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