![]() | アルトゥル・ショーペンハウアー 哲学者 | |||||
われわれの人間の本性の愚かしさには三つある。名誉欲と虚栄心と誇りとがこれである。 | ||||||
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![]() | 塩野七生 作家 | |||||
虚栄心とは他者から良く思われたいという心情であり、野心とは、何かをやり遂げたい意志であると思っている。他者から良く思われたい人には権力は不可欠ではないが、何かをやり遂げたいと思う人には、権力は、ないしはそれをやるに必要な力は不可欠である。ところが、虚栄心はあっても野心のない人を、人々は、無欲の人、と見る。またそれゆえに、危険でない人物、と見る。かつがわれるのは、常にこの種の「危険でない人」である。 | ||||||
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![]() | サマセット・モーム 小説家 | |||||
身の安泰からもたらされる安心感、財産を持つことの誇り、望まれることの喜び、家庭を営むことの充足感が合わさった感情――そこにいかにも精神的価値があるかのように思い込むのは、女の女らしい虚栄心のなせる業に違いない。世間的な知恵は、この感情に十分な強さを認めていて、だから、ある男がある女を見初めると、愛情など後からついてくるものだと言って、女に結婚を勧める。 | ||||||
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![]() | ヘルマン・ヘッセ 作家 | |||||
どうして彼は、もっとも感じやすく危うい少年時代に、毎日毎日夜遅くまで勉強しなければばらなかったのだろうか? どうして人々は彼からウサギを取り上げ、ラテン語学校の同級生を意図的に遠ざけ、釣りや散歩を禁じ、子どもを疲労困憊させるようなみすぼらしい虚栄心から来る、空っぽでちっぽけな理想を植え込んだのだろう? どうして試験の後でさえ、ちゃんともらえるはずの休暇を与えてやらなかったのだろう? | ||||||
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![]() | 池田晶子 哲学者 | |||||
自尊心を持つ、ということと、プライドがあるということは、間違いやすい。誰も自分が大事で、プライドがあると思っているけど、それなら他人に侮辱されても腹は立たないはずだよね。なぜなら、自分で自分の価値を知っているなら、他人の評価なんか気にならないはずだから。もしそうでないなら、自分の価値より他人の評価を価値としていることになる。するとそれは自尊心ではなくて、単なる虚栄心だということだ。 | ||||||
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![]() | マックス・ウェーバー 社会学者 | |||||
権力はあらゆる政治の不可避の手段であり、また権力の追求はあらゆる政治の原動力です。そうであるにもかかわらず、あるいはむしろ、まさにそうであるがゆえに、成り上がり者がやるように権力をふりかざしたり、虚栄を張って権力感情に自己陶酔したり、そもそも純粋に権力それ自身を崇拝したりすること以上に、政治的な力を破滅的に歪めてしまうものはないのです。 | ||||||
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![]() | 星新一 小説家 | |||||
わが国で「男が立たぬ」「男の花道」など「男のなんとか……」という場合、そこに表現されているものは、体裁であり、虚栄であり、非論理性であり、他人への強要であり、感情、ムード……つまりみんな女性的なもの。ひょっとしたら、俺たちはみんな女じゃないのかしら。そんな気がするわ。男とは独特の自我をもった、クールなものであるべきでしょう。 | ||||||
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