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十五だったら恋におちている、と僕はあらためて思った。それも春の雪崩のような宿命的な恋に。 | ||||||
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歳を取ることはそれほど怖くはなかった。歳を取ることは僕の責任ではない。誰だって歳は取る。それは仕方のないことだ。僕が怖かったのは、あるひとつの時期に達成されるべき何かが達成されないままに終わってしまうことだった。それは仕方のないことではない。 | ||||||
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嵐だの洪水だの地震だの噴火だの津波だの飢饉だの癌だの痔だの累進課税だの神経痛だのとこれだけ多くの災難が人生に充ちているというのに、どうしてその上戦争まで起こさなくちゃならんのだ? | ||||||
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何かを持ってるやつはいつか失くすんじゃないかとビクついてるし、何も持ってないやつは永遠に何ももてないんじゃないんじゃないかと心配してる。みんな同じさ。だから早くそれに気づいた人間がほんの少しでも強くなろうって努力するべきなんだ。振りをするだけでもいい。 | ||||||
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純粋な現在とは、未来を喰っていく過去の捉えがたい進行である。実を言えば、あらゆる知覚とはすでに記憶なのだ。 | ||||||
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人が一人死ぬというのは、どんな事情があるにせよ大変なことなんだよ。この世界に穴がひとつぽっかり開いてしまうわけだから。それに対して私たちは正しく敬意を払わなくちゃならない。そうしないと穴はうまく塞がらなくなってしまう。 | ||||||
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…つまり迷宮というものの原理は君自身の内側にある。そしてそれは君の外側にある迷宮性と呼応している。 | ||||||
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歴史が人に示してくれる最も重要な命題は「当時、先のことは誰にもわかりませんでした」ということかもしれない。 | ||||||
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僕を引き付けたのは、そこにあった空気の質のようなものではなかったかと思う。旅行というのは本質的には空気を吸い込むことなんだなと僕はそのとき思った。 | ||||||
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「ねえワタナベ君、私のこと好き?」「もちろん」と僕は答えた。」「じゃあ私のおねがいをふたつ聞いてくれる?」「みっつ聞くよ」 | ||||||
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