![]() | ジョン・ロック 哲学者 | |||||
人間はみな、本来的に自由で平等である。そして、独立している。同意してもいないのにこの状態を追われるとか、他者の政治的権力に服従させられるとかいったことは、あり得ない。本来そなわっているはずの自由を投げ出し、わが身を市民社会のきずなに結びつける方法は一つしかない。それは、ほかの人々との合意にもとづいて共同体を結成することによる。共同体を結成する目的は、自分の所有物(生命・自由・財産)をしっかりと享有し、外敵に襲われないよう安全性を高めるなど、お互いに快適で安全で平和な生活を営むことにある。 | ||||||
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![]() | 塩野七生 作家 | |||||
官僚機構は、放っておくだけで肥大化する。 それは彼らが自己保存を最優先するからで、 他の世界とはちがって官僚の世界では、 自己の保存も自己の能力の向上で 実現するのではなく、 周辺に同類、言い換えれば “寄生虫”を増やしていくことで 実現するのが彼らのやり方だ。 ゆえに彼らに自己改革力を求めるくらい、 期待はずれに終わることもない。 官僚機構の改革は、 官僚たちを「強制して服従させる力」 を持った権力者にしかやれないことなのである。 | ||||||
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![]() | 新渡戸稲造 教育者 | |||||
日本は江戸幕府による専制下にあるが、統治は緩やかである。将軍や大名は窮屈な儀礼に縛られ、実権は下級に移行していて、威厳は見せかけだけで何の権力ももたない。法は平等で、華飾は身分を問わず制限されている。町人にしても農民にしても、国の官吏に対する服従は義務付けられているが、生産・商業活動においては誰からも妨げられることなく、最大限の自由を享受している。身分的差異は画然としていても、それが階級的な差別として不満の源泉となることのないような、親和感に貫ぬかれた文明である。この国では特に下級の者に対する支配はとくに緩やかと言える。 | ||||||
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![]() | トマス・ペイン 思想家 | |||||
人類にとって問題なのは、世襲制のばからしさよりは、むしろその弊害のほうだ。もし世襲制が善良で賢明な一族を保証するなら、それは神聖な権威の印を帯びることだろう。しかしそれはばか者や悪党や不徳漢に門戸を開いているので、圧制の本質を持っている。自分は支配するために、他の者は服従するために生まれたと考える者はまもなく高慢になる。また選ばれて他の者と区別されているので、その精神は早くからうぬぼれに毒されている。 | ||||||
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![]() | 塩野七生 作家 | |||||
持続する意志自体は、 賞められてしかるべき性向である。 だがそれが、血の継続にここまで 執着する様を見せられると、 もはや「執着」よりも「執念」であり、 さらに執念を越えて「妄執」にさえ映る。 妄執は、悲劇しか生まないのだ。 古代の人々の考えでは、 あくまでも運命を 自分の思いどおりにしようとする態度は 謙虚を忘れさせ、 それゆえに神々から復讐されるからであった。 | ||||||
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![]() | ルネ・デカルト 哲学者 | |||||
われわれの意志は、知性がものの善悪を表示するのに応じてのみ、それに従ったり、避けたりするのだから、よく行うためにはよく判断すれば十分であり、したがって、最前を尽くすためには、つまり、あらゆる美徳とともにわれわれの手に入りうるほかのすべての善も獲得するためには、できるかぎりよく判断すれば十分なのである。 | ||||||
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![]() | カール・フォン・クラウゼヴィッツ 軍人 | |||||
兵士個々人の力が次第に失われてゆき、彼ら自身の意志の力だけではもはや己れを鼓舞したり支えたりすることができなくなるにつれて、兵士大衆の無気力な気分は、最高司令官の意志の上に重くのしかかってくることになるからである。このような時こそ最高司令官の胸中深く秘められた情熱と精神力とによって、兵士大衆の冷えきった胸に当初の情熱と希望の火が再び点じられなばならない。それをなし得て初めて彼は最高司令官たり得るのであり、兵士大衆を統轄し支配する長たり得るのである。 | ||||||
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![]() | 三島由紀夫 小説家 | |||||
死は事実にすぎぬ。行為の死は、自殺と言ひ直すべきだらう。人は自分の意志によつて生れることはできぬが、意志によつて死ぬことはできる。これが古来のあらゆる自然哲学の根本命題だ。しかし、死において、自殺といふ行為と、生の全的な表現との同時性が可能であることは疑ひを容れない。最高の瞬間の表現は死に俟たねばならない。これには逆証明が可能だと思はれる。 | ||||||
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![]() | 塩野七生 作家 | |||||
虚栄心とは他者から良く思われたいという心情であり、野心とは、何かをやり遂げたい意志であると思っている。他者から良く思われたい人には権力は不可欠ではないが、何かをやり遂げたいと思う人には、権力は、ないしはそれをやるに必要な力は不可欠である。ところが、虚栄心はあっても野心のない人を、人々は、無欲の人、と見る。またそれゆえに、危険でない人物、と見る。かつがわれるのは、常にこの種の「危険でない人」である。 | ||||||
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![]() | カール・フォン・クラウゼヴィッツ 軍人 | |||||
戦争当事者が陥る最悪の事態は、完全な無抵抗状態に追いやられることである。それゆえ軍事行動によって敵をわれわれの意志のもとに屈服させようとするなら、敵を事実上無抵抗状態に追いやるか、あるいはそのような状態に追いこまれるかもしれないと敵に危惧の念を起させることである。つまり軍事行動の目標とは、常に敵の武装解除をこそ(また敵の粉砕といってもいいのだが)目指さなければならないということである。 | ||||||
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