![]() | カール・ヒルティ 哲学者 | |||||
習慣的な「勤勉」を身に付けるのに肝心なのは、思い切ってやり始めることである。机に座って、心を仕事に向けるという決心が、結局一番難しいことなのだ。一度ペンを取って最初の一線を引くか、あるいは鍬を握って一打するかすれば、それでもう事柄はずっと容易になっている。ところが、ある人たちは、始めるのにいつも何かが足りなくて、ただ準備ばかりして(その背後には怠惰が潜んでいるのだが)、なかなか仕事にかからない。そしていよいよ必要に迫られると、今度は時間の不足から焦燥感に陥り、精神的だけでなく、時には肉体的にさえ発熱して、それがまた仕事の妨げになる。 | ||||||
|
![]() | アルトゥル・ショーペンハウアー 哲学者 | |||||
重苦しい身の毛のよだつような夢のなかで、不安が最高潮に達するときに、まさしく、不安そのものが、わたしたちの目を醒まさせ、目が醒めれば、いままでわたしたちを悩ましていた夜の怪物――すべての恐怖は――はみな消え失せてしまう。人生の夢のなかでも、それと同じことが起こる。ちょうど、不安に対する憂慮が最高潮に達し、わたしたちにとって、人生の夢を押し破ることが、ぜひとも必要になった場合には。 | ||||||
|
![]() | 渋沢栄一 実業家 | |||||
もともと習慣とは、人の普段からの振舞いが積み重なって、身に染みついたものだ。このため、自分の心の働きに対しても、習慣は影響を及ぼしていく。悪い習慣を多く持つと悪人となり、よい習慣を多く身につけると善人になるというように、最終的にはその人の人格にも関係してくる。だからこそ、誰しも普段からよい習慣を身につけるように心掛けるのは、人として社会で生きていくために大切なことだろう。 | ||||||
|
![]() | デール・カーネギー 作家 | |||||
次の六つの心得を守れば、礼儀正しさの習慣を身につけることができる。1.相手の話には熱心に耳を傾ける。2.相手の話に口をはさまない。3.初対面の人の名前はすぐ覚えて、できるだけ使う。4.もし相手の言い分が間違っていても、そっけなくやりこめるのはよくない。5.自分のほうが偉いといった態度を見せない。6.自分の考えが間違っていれば、素直にあやまる。 | ||||||
|
![]() | ウォルター・リップマン 作家 | |||||
ステレオタイプの体系は,秩序正しい,ともかく矛盾のない世界であり,我々の習慣,趣味,能力,慰め,希望はそれに適応してきた。それはこの世界を完全に描き切ってはいないかもしれないが,一つのありうる世界を描いておりわれわれはそれに順応している。そうした世界では,人も物も納得のいく場所を占め,期待通りのことをする。この世界にいれば心安じ、違和感がない。我々はその世界の一部なのだ。 | ||||||
|
![]() | ピーター・ドラッカー 経営学者 | |||||
成果をあげる人の共通しているのは、自らの能力や存在を成果に結びつける上で、必要とされている習慣的な力である。企業や政府機関で働いていようと、病院の理事長や大学の学長であろうと、まったく同じである。私の知る限り、知能や勤勉さ、想像力や知識がいかに優れようと、そのような習慣的な力に欠ける人は成果をあげることができなかった。 | ||||||
|
![]() | 瀬戸内寂聴 小説家 | |||||
八十歳なのにみっともないとか、九十歳なのに恥ずかしいという意識は、みんな頭にはあるんですよね。だけど、人間というのは、死ぬまで、二十歳ぐらいのときの気持ちが続いています。嫉妬とか、欲望とか、そういうものも。それを習慣によって、努めて見まい、行うまいとしているから、表向きは出てこないですけどね。心の中は、みんなそうじゃないかとこの頃思います。人間には、死ぬときまで、何か恥ずかしくて人に言えないような気持ちがあるんじゃないかしら。 | ||||||
|
![]() | マハトマ・ガンジー 法律家 | |||||
自らの思考を注意深く観察しなさい。なぜならそれがあなたの言葉になるからです。あなたの言葉をうまく扱い、観察しなさい。なぜならそれがあなたの行動になるからです。あなたの行動を熟慮し、評価しなさい。なぜならそれがあなたの習慣になるからです。あなたの習慣を認識し、観察しなさい。なぜならそれがあなたの価値に繋がるからです。あなたの価値を理解し、受け入れなさい。なぜならそれであなたの運命が決まるからです。 | ||||||
|
![]() | バートランド・ラッセル 哲学者 | |||||
あなたの幼年時代を支配した人たちの 思い出に対する不敬を恐れてはならない。当時、彼らが強く賢く見えたのは、 あなたが弱く愚かだったからにほかならない。いまや、あなたは弱くも愚かでもないのだから、 あなたの仕事は、彼らの見かけ上の 強さと賢さを点検し、あなたがいまだに 習慣の力で払っている尊敬に、 はたして彼らが値するかどうか考えてみることだ。 | ||||||
|
![]() | ルキウス・アンナエウス・セネカ 政治家 | |||||
あんまりきちんとしすぎていて、定期的に特別の絶食をするという人がいるけれど、あれは良くない。なぜかと言えば、定期的であるからには体の今の状態がどうかということは無視するわけで、だから我々の体の自然がそれを要求してもいないのに食べるものに制限を課し、体が自分の望むような生活習慣をつけようと求めているまさにその時に、食事を取り上げる必要なんかない。 | ||||||
|