![]() | 白洲次郎 実業家 | |||||
プリンシプルとは何と訳したらよいか知らない。原則とでもいうのか。日本も、ますます国際社会の一員となり、我々もますます外国人との接触が多くなる。西洋人とつき合うには、すべての言動にプリンシプルがはっきりしていることは絶対に必要である。日本も明治維新前までの武士階級等は、総ての言動は本能的にプリンシプルによらなければならないという教育を徹底的にたたき込まれたものらしい。 | ||||||
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![]() | 盛田昭夫 実業家 | |||||
日本企業は一見営利団体のようではあるが、中身は社会保障団体のような様相を呈している。なるべく評価を減らして、年功によってみんなが平等にというのだが、それは企業にとってみれば大変な悪平等だ。社会保障が企業と一体になっていると、働かなくても働いても同じものがもらえることになりがちである。とすれば、人間は次第に勤労意欲を失って怠惰になっていくだろう。 | ||||||
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![]() | カール・ヒルティ 哲学者 | |||||
習慣的な「勤勉」を身に付けるのに肝心なのは、思い切ってやり始めることである。机に座って、心を仕事に向けるという決心が、結局一番難しいことなのだ。一度ペンを取って最初の一線を引くか、あるいは鍬を握って一打するかすれば、それでもう事柄はずっと容易になっている。ところが、ある人たちは、始めるのにいつも何かが足りなくて、ただ準備ばかりして(その背後には怠惰が潜んでいるのだが)、なかなか仕事にかからない。そしていよいよ必要に迫られると、今度は時間の不足から焦燥感に陥り、精神的だけでなく、時には肉体的にさえ発熱して、それがまた仕事の妨げになる。 | ||||||
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