![]() | 塩野七生 作家 | |||||
もはや坂をころげ落ちるばかりの ローマ帝国を書いていて思うのは、 中間と下部がダメになったら、 いかに上部ががんばろうと 何をやろうとダメ、ということである。 反対に、中と下の層が充分に機能していれば、 少しばかりの間ならば 上層部の抗争で生れた弊害も吸収可能、 ということでもある。 (中略) それも、次々と入れ代わる 皇帝の顔を刻んだ銀貨を鋳造しても、 それが市場に出まわる頃には もう当の皇帝は殺されていたというのだから、 紀元一世紀のローマ帝国には、 悲劇を喜劇にしてしまう活力までがあったのだった。 | ||||||
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![]() | 塩野七生 作家 | |||||
人類は現代に至るまであらゆる形の政体、 王政、貴族政、民主政から 果ては共産主義政体まで考え出し実行もしてきたが、 統治する者と統治される者の 二分離の解消にはついに成功しなかった。 解消を夢見た人は多かったが、 それはユートピアであって、 現実の人間社会の運営には 適していなかったからである。 となれば、政体が何であるかには関係なく、 統治者と被統治者の二分離は 存続するということである。 存続せざるをえないのが現実である以上、 被統治者は統治者に次の三条件を求めたのだ。 統治するうえでの、正当性と権威と力量である。 | ||||||
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![]() | ジョン・メイナード・ケインズ 経済学者 | |||||
今日の独裁主義的な国家組織は、効率と自由を犠牲にして失業問題を解決しようとしているようにみえる。しかし、効率と自由を保持しながら病弊を治療することは、問題の正しい分析によって可能となるであろう。 | ||||||
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![]() | 井上ひさし 小説家 | |||||
世界には自分が正しいということを信じて、その考え方を他国に強制しようという原理主義的な態度をもった人たちがいますが、人というのは矛盾の塊だし、人であれ国であれ、良いところもあれば悪いところもあるのだから、お互いの良いところを認め合うようにしないといけませんね。 | ||||||
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![]() | 吉本隆明 評論家 | |||||
資本主義の制度に欠陥があるってことはですね、多分、百年ぐらい前にはもうわかっていたんだと思っています。 | ||||||
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![]() | 村上春樹 小説家 | |||||
人は原理主義に取り込まれると、魂の柔らかい部分を失っていきます。そして自分の力で感じ取り、考えることを放棄してしまう。 | ||||||
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![]() | ラルフ・ワルド・エマーソン 哲学者 | |||||
我々は春と夏は改革者であるが、秋と冬は保守の側に立つ。朝は改革者で、夜になると保守主義者になる。 | ||||||
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![]() | ピーター・ドラッカー 経営学者 | |||||
本人の努力を俟(ま)たずして人を伸ばしてやろうとする企業があったら、それはとんでもない温情主義か、さもなければ間抜けな考え方である。 | ||||||
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![]() | ミシェル・フーコー 哲学者 | |||||
監獄が誕生したのを、私は当初ベッカリーアや改革派、要するに啓蒙主義者達のせいだとばかり思っていましたが全く違いました。彼ら改革派は君主専制化の拷問や残虐すぎる刑罰に反対して立ち上がったがその代わりに監獄を提唱したことなど一度もなかったのです。 | ||||||
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![]() | ジョルジュ・バタイユ 哲学者 | |||||
評論「低俗唯物論とグノーシス派」で公表した石は、グノーシスの石、バジリットの石、或いは〈アブラクサス〉という伝統的な名称で知られている。それらの判定や命名は、このアブラクサスという名を起源としており、それはグノーシス主義者バジレイデスにまつわる伝説や神話に見られるものである。 | ||||||
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